『企業の海外進出における言語教育の問題点』

班番号:27LS03班
研究領域 / 教育・企業・食

Ⅰ年次 6月~9月の活動状況

3班
石井美土里(班長) 菅原茉穂・樋野菜々子・星野有香・眞山莉々香・山本菜保子

教育・企業・食
『企業の海外進出における言語教育の問題点』

アドバイザー、協力者
(株)ダッシュ 代表安蒜文男氏

探究の様子
海外進出する日本企業の抱える問題点の一つは『言語』であることから、言語教育の問題点を、企業・教育機関に絞って調査・探究。特に企業の問題点を探るには、企業の一社員となることの重要性を見出し、探究先となる企業を選定。 7月上旬、企業『株ダッシュ』(台湾茶葉を日本に輸入・販売。国内シェア25%。日本と台湾に自社農場・工場をもち、生産から販売まで一貫して行う。年商5億。)と打ち合わせを実施。一社員となり白百合茶の製品開発チャンスを頂き、併せて食品表示法、食品添加物等の食品学を学ぶ。 7月下旬、金木犀の紅茶の試作が出来、更に、ラベル等のデザインを開始。8月22日、企業と会議を持ち、原価計算・価格の設定、流通と販売のシュミレーションを考察。9月、製品が完成すると、販売用に金木犀の効果・効能の分かる飲み方シートを作成。初回1000個を袋詰めし同窓会への販売ルートを模索。
 次の製品開発につながるテーマを模索。老人の嚥下機能推進のために、喉に乾きの出る、重発酵茶のプロデュースを開始。
ウーロン茶の茶葉の選定に時間をかけ、味、香り、のど越し、余韻がハッキリとした茶葉(東方美人茶)を選定。外商を考え、箱、ラベル、しおりのデザインを開始。外商との商談の日程調整に入る。
 言語教育についての探究活動としては、ダッシュで働く外国人社員を対象に、言語教育に関するアンケートを作成。インタビューの日程調整を行う。更に、日本式の教育法と、海外の教育法の違いを調査。特に3月研修で訪れる台湾の言語教育法を調査。カタカナの無い国だからこそ、発音の正確さが伝えられ、英語を英語で学ぶ教育法のメリット・デメリットを出し、現地調査の準備を開始。台湾に進出している日系企業を中心に訪問探究計画を作成しつつ、交流先である同じ教育理念(カトリック系ミッションスクール)の女子校で、言語教育に関するアンケート調査と教育計画を調べる。

台湾での班別探究活動について

3班
石井美土里(班長) 菅原茉穂・樋野菜々子・星野有香・眞山莉々香・山本菜保子

教育・企業・食
『企業の海外進出における言語教育の問題点』

アドバイザー、協力者
(株)ダッシュ 代表安蒜文男氏 台湾工場(台湾久順茶業公司)

目標
企業の海外進出において『言語の壁の克服』と『思考の過程への理解』を避けて通ることはできない。グローバル化と共に、語学力の要請は必須であり、多くの時間を語学力の要請に充てているのに、総合的な会話力は十分ではない。更に、環境や国が異なれば、思考のずれも生じる。国内外の企業と教育機関を調査・探究することで、日本における言語教育に、新たな教育コンテンツを提案できるのではないか。

探究を3系統に整理
①企業に目を向けるのであれば、企業の一社員となり、製品開発・販売を通し、企業を理解。
②日本の教授法と異なる海外の教育機関を調査・探究。日本の言語教育と比較。
③台湾に進出している日系企業を訪問し、語学力の高い人材の割合と、その養成課程を知る。

台北の活動
・総合病院を訪問し、社会福祉室等で災害時医療の現状を探求、合わせて職員にインタビューする。
・台北101 災害センターを訪問する。防災のシステムや連携、弱者への支援体制等を調査。
・921地震博物館を訪問し、震災の状況を東日本大震災時と対比しながら探究。

台北の活動
台湾に進出している企業を訪問し、以下の調査を実施。
・日本人社員の中で日本語以外の言語を使ってビジネスができる人の言語力のレベルを知る。
・どの様な時に言葉の壁を感じるか。
・意見の食い違いへの対処はどの様に行っているか。
・台湾進出前と進出後の利潤について

台中の活動
久順(株ダッシュの台湾名)の農園を実際に訪問し、お茶の製品化までの過程の一部を知る。更に学校交流会等で、以下の調査を行う。
・スピーキング力の鍛え方。  ・日本では英語を日本語で学ぶが、アジア諸国では英語を英語で学んでいる。
最初から理解できるのか調査し、日台の言語教育の教授法等を比較。
・英会話塾など、言語に関する塾への通塾の割合の調査。
・第三言語の取得について

成果発表及びその後
帰国後、(株)ダッシュの茨城工場を訪問し最終工程を見学。その後、外国人社員にインタビューし、日本で仕事をする外国人に日本語の習得について調査。
・開発商品やキャラクターの運用
・台湾進学予備校を訪問し、中国語の習得状況を調査。1200時間~2000時間の学習で、初心者でも現地の大学に留学し大学の授業を理解できるため、他言語の教授方法を探究する。
・『思考の過程への理解』について、6班の台湾研修での探究活動から情報を共有し、分類と分析を行う。言語学の観点からアドバイスをもらいながら、日本人にとって有用な言語教育についてのコンテンツを探る