『つなげよう、飢餓と飽食の国々を』

班番号:27LS04班
研究領域 / 環境・食

Ⅰ年次 6月~9月の活動状況

4班
松沢希映(班長) 井上紗英・田所まりん

環境・食
『つなげよう、飢餓と飽食の国々を』

アドバイザー、協力者
仙台白百合女子大学人間科学部健康栄養学科 高澤まき子先生 日本国際飢餓対策機構 伊東 綾さん

探究の様子 『食品ロスの問題と貧困者の支援』をテーマに飢餓と飽食の現状を知るところから探究をスタートさせた。まず食料廃棄の現状を把握するために7月12日、地元のセブンイレブン及びファミリーマートを訪問し、現状を調査。事前に作成したアンケートを渡し、回答を得る。

≪コンビニへのアンケート≫
・1日平均の食品廃棄量
・廃棄となる主な原因
・廃棄となった食品はどうするのか
・商品によって廃棄の方法は異なるのか
・多く廃棄される商品とその
反対の食品
・廃棄を減らす工夫について
・廃棄量の経年変化について
・いつ、どのように廃棄しているのか

そこから見える共通点と相違点を洗い出し、課題を構築。8月中に一般財団法人日本国際飢餓対策機構の東北事務所を訪問。飢餓の現実を知り、財団の視点を学び、誰でも参加できる『世界里親会チャイルド・サポーター』の活動報告を聞く。更に、『東日本大震災での体験は、私たちに多くの教訓と弱者への視点を忘れさせない』という職員の声を、いかに受け継ぎどの様に残すのか、自分たちの新たな課題ととらえ、飢餓と飽食をつなげるために、実際に高校生ができる活動を模索。廃棄食品として栄養価の高い『米ぬか』に着目し、『米ぬか』利用のレシピを模索。仙台白百合女子大学人間学部健康栄養学科の高澤まき子先生と、米ぬかの成分を分析しつつ、考案したレシピを基に試作した『がんづき』『ふりかけ』『マフィン』についてのアドバイスを頂く。9月、考案した廃棄食品の二次利用案と試作した3つの食品について、運用ルートを探る一方、飢餓を生み出す社会構造を理解。いかに多くの人々の意識を向けさせつつ、どの様な活動で飢餓に苦しむ人々を救うことが出来るかを検討。
一つの策としての募金に注目し、募金の運用ルートを検索しつつ、日本国際飢餓対策機構の地球型募金箱の設置を検討。実施への模索は今後の課題。同時期、仙台白百合女子大学の高澤先生より、『米ぬか』の活用レシピが、地元の弁当屋さんで採用できるかもしれないとの情報を得る。

台湾での班別探究活動について

4班
松沢希映(班長) 井上紗英・田所まりん

環境・食
『つなげよう、飢餓と飽食の国々を』

アドバイザー、協力者
東海大学食品科学学科:王先生

目標
貧困地域における深刻な食料不足、東日本大震災で経験した飢餓の状況。一方でコンビニ等にもみられる食品廃棄に代表される飽食問題。両者の本質を、様々な視点から見つめなおすことで、高校生にもできる解決策の模索を試みる。仙台白百合女子大学健康栄養学科の高澤准教授と連携しながら、廃棄食材である『米ぬか』を使った商品開発に挑む。試作した『米ぬかふりかけ』『米ぬか雁月』が商品運用ルートに採用されか検討。販売ルートは3班を見習う。
日本国際飢餓対策機構の活動を調査・探究。特に、募金の目的・運用状況を調査。

探究を3系統に整理
①日本国際飢餓対策機構での調査・探究で、飢餓の現状と対策方法を学ぶ。
②コンビニに見られる食品廃棄について、調査・探究。特に日台で項目を決めてインタビューする。
③廃棄食材を使った栄養価の高い食品開発で、何ができるかを検討。2月末に地元の企業から提供された食品の二次利用を本校食堂と打ち合わせ。食堂のメニューに取り入れていただく。

台北の活動
廃棄食材を用いた食品開発を行っている企業を訪問し、『廃棄される食材・食品が、どの様な過程で廃棄されるのか。廃棄食品の二次利用、二次食品の開発の方法・過程等を知る。』

台中の活動
高校・大学に事前に『飢餓』に関するアンケートを送付し、それを受け取る。ファミリーマートやセブンイレブンに事前に商品廃棄に関するアンケート(日本で実施したものと同じ内容)を送付し、それを受け取る。更に、日本で聞いた内容と同じ内容もインタビューする。更に、地元のスーパーなどで、食品の流通や食産業業界についての学びを深める。また、食資源の流通履歴を通し、食の安全や、飢餓と結びつく視点を考察する。

成果発表及びその後
廃棄食材『米ぬか』を使用した食品の販売・広報を通じ、食と飢餓との結びつきを多くの人々に理解してもらいつつ、飢餓の現状と、今できる活動を考察。
安易な募金に走らないよう、視点と行動をハッキリさせながら、課題の解決策を提示できるようにアドバイザーと連携。探究活動の全貌を機関紙等に発表しつつ、以下の4つの行動を展開させる。
・『米ぬか雁付き』と『米ぬかふりかけ』の普及と販売
・飢餓に直接つながるような売り上げの効果的な運用
・本校の食堂や家庭の食での廃棄食品の減少のたけにできる運動の企画
・宮城大学の食産業学部との食を通した連携の模索