ロヒンギャ難民の教育支援について

班番号:30LS02班
研究領域 / 教育
メンバー:土屋文乃(班長)・富澤光・小木田千笑・齋藤瑠理花

探究概要

1.動機
ニュースや新聞で、少数民族であるロヒンギャが難民化し、バングラデシュで厳しい生活を強いられていることや、子供たちが学校教育を受けることができないことを知った。私たちはロヒンギャ難民が安定した生活を送れるようになるためには、経済的な自立に至るための根本である教育(特に子供たちへの教育)が必要であることを調べている中で理解した。そのため、ロヒンギャ難民の子供たちが楽しみながら学べる学習教材を開発したいと思うようになった。

2.探究内容
<今までの活動>
1年次はロヒンギャ難民の現状・情報を得るために以下の活動を行った。
・ロヒンギャ難民を支援している認定NPO法人シャプラニールの資料を調査
・宮城県ユニセフ協会を訪問し、ロヒンギャ難民について対談を行う
・なぜロヒンギャ難民に教育が必要なのかを探るため、仙台白百合女子大学の牛渡淳教授と対談する
・カンボジアの子供たちに学習教材を作っている認定NPO法人IVYyouth(山形大学)を訪問し、学習教材について具体的な構想を練る
・構想を基により有用な内容とするべく表現や構図、題材を工夫しながら本格的に学習教材の製作を開始
・3月に行われた台湾研修では、開南大学の裴教授と対談し、学習教材についての新しいアドバイス『難民は心に傷を負っているため心のケアの要素を学習教材に入れたほうが良い』を得る
・開南大学生に学習教材についてのアンケートを実施し、客観的な視点による修正点を得る

2年次にはロヒンギャ難民についての最新情報を得ることから開始
・フォトジャーナリストの新畑克也氏に連絡を取りロヒンギャ難民の現状を伺う
・新畑氏の紹介で在日ビルマロヒンギャ協会のアウン・ティン氏の紹介を得る
・現在、アウン・ティン氏と連絡を取り合いながら、学習教材の現地活用等について打ち合わせを行う

<教材「算数ドリルつき日めくりカレンダー」について>
教材は日めくりカレンダー式で、一日ずつ楽しく学ぶことが基本であり、初級、中級、上級の習熟度別になっている。教材を通して日常で使う簡単な計算を学び、農業や商売などに生かして自立を助けるのが目的である。理解を助けるために絵を使った説明や練習問題、演習ページを設けて学習の定着を図った。また、辛い経験をしている子供たちが元気になれるような遊びを入れ、視覚的にも楽しんでもらえる様にデザインを工夫した。10月にアウン・ティン氏と打ち合わせをし、12月にアウン・ティン平和学校、在日ロヒンギャの学校、国連が創設した学校に届けてもらった。

3.今後の計画
12月に学習教材を届けるために11月中に最終確認を実施。その後、子どもたちの使用状況の報告を頂き、改良を加えていく。またこれらの成果を基に、12月に行われるSGH全国高校生フォーラムなどの発表やSGH探究甲子園での発表も行った。また、他国への応用や国際理解に関する教材コンクール等への挑戦を行いたいと計画している。

30LS02班ポスター